不動産投資では、エリアや物件の選定が重要です。「大阪で不動産投資をしたいけど実際どうなの?」と心配される方もいらっしゃると思います。実は、不動産投資を検討している方にとって大阪が魅力的な都市であることはあまり知られていません。この記事では、大阪で不動産投資をする5つのメリットとおすすめエリアをご紹介します。

 

1. 大阪で不動産投資する5つのメリット

1-1. 地価が上昇傾向にある

再開発プロジェクトやIR誘致が進行中

2025年大阪・関西万博の開催を控えている大阪。会場である夢洲はIR(統合型リゾート)の候補地として誘致が進むほか、大阪市内でも大規模な再開発プロジェクトが進行しています。代表的なのは「うめきた2期地区開発プロジェクト」で、大阪駅前という超一等地の再開発が進んでいます。また、現在建設中の「なにわ筋線」が開業すればキタとミナミを結ぶ新たな路線になり、市内の移動や関空アクセスの利便性が大幅に向上します。

東京での国際的イベントや、再開発プロジェクトが落ち着きつつあり、大阪の経済や不動産市場に対する期待が高まっているのです。

 

1-2. 高い利回りが期待できる

コスパのいい物件も多い

一極集中で人口が増え続けている東京では不動産需要の高まりに合わせて、物件価格もどんどん高騰しています。そのため、東京で不動産投資をしたくても、利回りに期待できる物件を購入するには多額の資金が必要になってしまいます。投資額に対するリターンを考えると東京での不動産投資はコスパのいいものではなりません。

大阪では東京に比べると、需要や人口密度に対して物件価格が安いので高い利回りが期待できます。はじめての不動産投資なら、初期投資を抑えて利回りも期待できる物件がおすすめ。大阪で不動産投資をして手堅く資産形成していくのがいいでしょう。

 

1-3. 融資を受けやすい

金融機関の種類が豊富

東京との違いは金融機関の選択肢が幅広いこと。いわゆるメガバンクだけでなく、中四国・九州エリアの金融機関も大阪に多数出店しています。また、関西を拠点とする地域密着型の銀行や信用金庫などを含めるとその種類や店舗数は国内有数といえるでしょう。

中小規模の金融機関は、メガバンクよりも融資条件のハードルを下げ、少額融資にも対応することで顧客を確保しようと努力しています。そのため、不動産投資をはじめるにも融資を受けやすい傾向にあるのです。金融機関の選び方や、契約にあっての交渉がうまくいけば、東京よりもいい条件で融資を受けられるかもしれません。

 

1-4. 空室リスクが低い

都心部では人口増加が続いている

関西の中核を成す存在である京阪神エリア。京都・大阪・兵庫の2府1県でもっとも人口が増えているのが大阪府です。特に、大阪市内のキタ・ミナミを含む都心6区ではその傾向が顕著。先ほどのように大規模な再開発プロジェクトが進んでいるほか、各所でタワーマンションの建設も進んでいて都心部を中心に人口増加が続くと見込まれています。

需要が増え続けるということは、それだけ空室リスクも低いということ。不動産投資に有利なエリアとして注目が高まりつつあり、これから不動産価格が上昇していくことを考えると、早めに動くことが成功のポイントといえるでしょう。

 

1-5. 東京に比べて物件価格が安い

東京23区と比較する割安感があって魅力

大阪は東京、横浜に次ぐ日本有数の大都市ですが、その都市規模に対して物件価格が比較的安価という特徴があります。東京23区と大阪市で区分所有マンション(投資物件として部屋単位で購入するマンション)を比較すると、東京23区内は2,000万円前後が平均的な価格です。

一方、大阪市内は1,300万円~1,400万円程度が平均といわれています。比較すると、東京23区の6割~7割程度の価格で同じような条件の物件を購入できるのです。これなら融資の完済までの期間を短くできて、早い段階から収益化できますし、万が一の空室リスクを考えても圧倒的に有利です。

 

2. 大阪でおすすめの不動産投資エリア

2-1. 北区

関西有数の成長を続ける注目エリア

JR大阪駅、阪急・阪神の大阪梅田駅を中心に、数多くの百貨店やホテル、飲食店が集まる通称キタの中心です。繁華街としての顔だけでなく、大企業の本社や支社もあつまるビジネス街としての側面も持っています。

JR大阪駅の北側では「うめきた再開発プロジェクト」の1期地区として2013年にグランフロント大阪がオープン。それ以来、北区の平均地価は右肩上がりで上昇を続けています。現在も開発が続くうめきた2期地区では2024年のまちびらきと、2027年の全体開業が迫っていて、今後もさらなる地価の上昇が期待できる注目エリアです。

 

2-2. 中央区

歴史と文化を感じるビジネスの中心

大阪府庁・大阪市庁・大阪府警察本部など官公庁が集まる行政機能の中心です。古くから大阪の中心として発展してきたこのエリアは、大阪取引所のある金融の中心である北浜、関西有数の企業が集まるビジネス街の淀屋橋・本町など、人が住む場所というイメージはあまりないかもしれません。

その状況が変わってきたのがバブル崩壊後。老朽化したオフィスビルの跡地にマンションが建設されるようになり、いまでは賃貸マンションの多いエリアになっています。大阪城や難波宮跡のような歴史を感じながら、都会的な生活ができるため人気が集まっています。

 

2-3. 西区

緑あふれるおしゃれエリア

西区といえば大阪市内でも有数のおしゃれエリア「堀江」を中心にセレクトショップや雑貨屋、カフェなどのオシャレなお店が集まります。また、西区には靭公園のように緑が豊かな公園が多くあるので、都心部とは思えないゆとりが感じられます。住環境がよくファミリー層から人気を集めるようになったエリアで、分譲マンションのニーズも高まっています。

単身者向け、ファミリー向けの賃貸物件も建設が進んでいて、地価は現在も好調に上昇しています。これまでが立地に対して地価が安すぎた面もあるので、今後も成長のポテンシャルがあるといえるでしょう。

 

2-4. 阿倍野区

キタ・ミナミに負けない注目エリア

大阪の繁華街といえばキタ・ミナミというのがこれまでの常識でした。変化のきっかけは、2010年代に相次いで開業した「あべのキューズモール」や「あべのハルカス」などの商業施設。これまでも交通の便もいいエリアでしたが、大規模開発が進んだことで急速に都市化。大阪第3の中心として成長を続けています。

植物園やスタジアムを併設する長居公園からも近く、駅から少し離れるだけで閑静な住宅街が広がる地域でもあるので、住環境を重視する層や「将来は郊外に一軒家を」と考えるファミリー層を中心に賃貸物件のニーズが高いエリアです。

 

3. 大阪で不動産投資する時の注意点

3-1. エリアによって投資リスクが異なる

都心部への人口がかたよっている

大阪府は関西全体で見ると人口流入が多い自治体とはいえ、大阪府全体の人口は2015年から減少傾向に転じています。つまり、大阪の都心部だけに人が集まり続けている状況です。再開発エリアも都心部に集中しているので、今後さらに周辺地域から都心部に人口が集まってくると見込まれています。

すでに郊外では少子高齢化が進み、地方都市のように先細りしている地域もあります。大阪で不動産投資を検討している方は、事前の情報収集を行い、土地勘のないエリアは避けることが大切です。リスクを回避するためにも、先ほど紹介したような都心部に絞って物件を選ぶのがいいでしょう。

 

3-2. 利用できる金融機関に制限がある

条件確認に手間がかかることも

不動産投資のメリットの一つに、金融機関から融資を受けられることがあります。融資を受けることができれば自分の手元資金が少なくても不動産投資をはじめることができます。

大阪は金融機関の競争が激しい地域で、地方銀行や信用金庫では好条件の融資を受けやすいメリットがあります。しかしメガバンクと違い、あくまで地域密着型の経営が基本。購入者と物件の所在地の住所が離れていると、金融機関が非常に限られてしまうというデメリットがあります。特に、副収入として不動産投資を考えている方にとっては、一つひとつの金融機関に融資条件を確認していく作業を面倒に感じるかもしれません。

 

3-3. 情報が希薄なので手が出しづらい傾向にある

積極的に情報を手に入れよう

なんだかんだいっても、不動産投資で一番の人気エリアは東京です。東京に比較すると大阪は投資用物件の件数も少なめで、的確な情報を集めることが難しいと感じるかもしれません。

実際に調べるときは、地域の不動産事情に詳しい会社を探すことが大切です。これまでの実績やサービスの充実度合いなどをポイントに比較していきましょう。特に、不動産の売買から賃貸管理まで一貫してサービスを提供している会社は、初心者にとっても安心です。

普段からインターネットで物件情報を検索したり、不動産投資セミナーに参加したりしながら知識やノウハウを手に入れていくのがおすすめです。

 

まとめ

ポジティブなニュースの多い大阪の不動産市場。今後もしばらくは不動産価格の上昇が続くと見込まれています。とはいえ、緩やかな人口増加が続いているのは都心部に限られていて、エリアによっては厳しい状況が見込まれています。収益を上げるためにもエリアを吟味し、立地を重視した物件を選ぶことが重要。メリット・デメリットを比較し、準備万端で不動産投資にチャレンジしましょう。